COVID-19の影響で、米国では車で旅行をする人が増えています。実際、ベイエリアに滞在している私の同僚や友人は普段であれば飛行機でいくような地域でも、人との接触を避けるために数十時間かけて車で移動をしていました。旅行だけではなく、車を使い移動する場面は今後も増えてくるかもしれません。今回はそのような時に使いたい、安全運転をサポートするモバイルアプリのThis App Saves Livesをご紹介します。
運転中にスマホの操作をしなければポイント獲得
米国では10代、20代を中心に運転中のスマホ操作による事故が大きな問題になっています。このThis App Saves Lives(TASL)は、創業者のRyan Frankel氏の「運転中のスマホ操作によって引き起こされる事故を防ぎたい」という思いから生まれました。このアプリでは、運転中にスマホを操作しなければ(ハンズフリーのコール操作などは除く)、アプリ内で使えるポイントを獲得でき、加盟店の様々な特典を得ることができるというものです。
利用方法は次の通りです。
- モバイルアプリをインストール
モバイルアプリをインストール後、運転中にTASLモバイルアプリへ位置情報取得の許可をするだけで準備が完了です。 - ポイント獲得&加盟店の特典で活用
運転中にスマホの操作をしなければポイントが貯まる仕組みになっています。実際、私が自宅からオフィスまで約11マイル(約17.6キロ)の移動中にスマホを全く操作しなかったところ、21ポイントを獲得することができました。往復で約42ポイント貯まるという計算になります。
TASLのポイントが使える加盟店では75ポイントから1000ポイントまで幅広く使える特典が用意されております。私が普段から使っているパーソナルプロテインを提供するGainfulも加盟しており、500ポイントで$10の割引されるという特典が提供されているため、比較的すぐにポイントが貯まり使うことができるように思いました。しかし、実店舗で使えるような特典はまだフィラデルフィア周辺のみの店舗に限定されている加盟店が多いため、普及するには特典を使える地域を拡大する必要がありそうです。
NisshoUSA注目ポイント
このアプリを使ってみて感じたのは、「安全運転をしたという達成感」が得られる体験が新鮮だったということです。普段私は運転中はポッドキャストを聞く習慣がありますが、運転中にスマホを操作せずに済むよう、次に聞きたい番組を設定しておくようになり、運転前に行う行動が実際に変わりました。この新たな習慣は安全運転に繋がると実感しています。
また、信号待ちなどの間にスマホを触りたくなりますが、「報酬」を用意することでそれを我慢させるという設計がユーザーにストレスを与えずに安全運転を実現するという点でもとてもいい発想だと思いました。
さらに米国では69校の学校で既に使用され始めており、10代〜20代の若者に対して安全運転を促すような仕組みを導入している点も魅力的に感じました。日本でも同様の使い方で事故防止の施策としてTASLのモバイルアプリを活用できるかもしれません。
会社概要
設立年 | 2019年 |
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所在地 | ペンシルベニア州 フィラデルフィア |
従業員 | 5-10名 |
創設者 | Ryan Frankel(CEO) |
資金調達 | $120K(シード) |
VC | Techstars |
URL | https://www.thisappsaveslives.com/ |
※crunchbaseデータベース参照
最後までお読みいただきありがとうございました。
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