TechCrunch主催の年次カンファレンス「TechCrunch Disrupt 2020」が米国時間9月14日から18日にかけて開催されています。今回は初のオンライン開催ですが、アーカイブをその日のうちに視聴可能としていること、ネットワーキングのプラットフォームを1ヶ月前からオープンにし、参加者同士が繋がやすい環境を提供していることなど、様々な工夫がされています。
カンファレンスの目玉はスタートアップバトルフィールドです。9月14日から17日目にかけて5社ずつピッチを行い、合計20社のなかからファイナルに残ったスタートアップが最終日の18日に再度ピッチを行い優勝者が決まります。今回はそのなかからリモートワークを加速し、日本市場にも受け入れられそうなスタートアップをピックアップしてお届けしたいと思います。
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クリエイティブなアイディアを生み出すデジタルホワイトボードVibe
Vibeが提供するデジタルホワイトボードの特徴は様々なアプリとコラボレーションができることです。ウェブミーティングのZoomやMicrosoft Teams、プロジェクト管理のAsana、そのほかSlackやDropBoxなど、日本でも多く使われているアプリと連携することができます。例えばDrorpboxと連携すると、Dropboxに保存されているPDFやイメージファイルをVibeのホワイトボード上に持ってくることが可能です。
ディスプレイはタッチスクリーンとなっており、スピーカーを搭載しています。カメラが搭載されていない点は残念ではありますが、必要に応じて追加で他製品のカメラをつけることができます。デジタルホワイトボードの製品は日本でもすでに多くありますが、様々なアプリと簡単に連携することができるものはまだないと思われますので、日本でも需要があるかもしれません。気になる価格は4Kの55インチモデルで$2,999となります。
会社概要
設立年 | 2016年 |
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所在地 | ワシントン州シアトル |
従業員 | 11-50 |
創設者 | Charles Yang(CEO) |
資金調達 | シード |
VC | Cherubic Ventures Unity Ventures InnoLinks Ventures Challenjers Capital など |
URL | https://vibe.us |
※crunchbaseデータベース参照
ブレイクアウトルーム機能が便利!ウェブ会議ツールRALLY
RALLYが提供するウェブ会議ツールの特徴はホスト側が簡単に素早くブレイクアウトルームをコントロールできるというものです。誰がどのブレイクアウトルームに入っているかが簡単にわかるユーザーインターフェースを備えており、選択したルームに参加したり、新たなルームを作ったりできるなど、ブレイクアウトルームの様々なコントロールをワンクリックで行うことを追求しています。Zoomなどでもブレイクアウトルーム機能はすでに実装されてますが、そのコントロールのしやすさのみを比較すると、RALLYの方が便利に思えます。オンラインネットワーキングイベントなどでは活用できるのではないでしょうか。
バトルフィールドでは審査員からZoomやTeamsとの比較について必ず質問されることが予想されるため、RALLYがどのように受け答えをするのか注目です。
会社概要
設立年 | 2020年 |
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所在地 | カナダ トロント |
従業員 | 1-10 |
創設者 | Ali Jiwani(Founder)、Anson Kao(Co-Founder and CTO) |
資金調達 | $125K(シード) |
VC | Y Combinator |
URL | https://www.rally.video |
※crunchbaseデータベース参照
デスクがディスプレイの一部に変化!Touchwood Labs
2020年6月設立のTouchwood Labsが開発中の製品はデスクやテーブルなどの表面を一部ディスプレイとして活用できるというソリューションです。在宅勤務用デスクとコーヒーテーブルの先行受注は2021年を予定しているとのことです。何をどこまでデスクに表示ができるのか、その仕組みとコントロールの方法などの概要がバトルフィールドで聞けるかもしれません。
会社概要
設立年 | 2020年 |
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所在地 | ペンシルベニア州ピッツバーグ |
従業員 | 1-10 |
創設者 | Matthew Dworman(Founder) |
資金調達 | N/A |
VC | Y Combinator |
URL | https://www.touchwoodlabs.com |
※crunchbaseデータベース参照
NisshoUSA注目ポイント
昨年バトルフィールドを制したRenderのようなIT基盤を支えるようなスタートアップは今回の20社には含まれておらず、その代わりにリモートワークを支えるスタートアップ、ヘルスケア、パスタメーカーロボット、ロケットエンジン、大麻ERP、MaaSアプリなどが選出されており、TechCrunch主催者側の取り上げるスタートアップもこの数年で大きく変わったなという印象を受けました。
注目のバトルフィールドは2日目を終えたばかりです。私のバトルフィールドの優勝予想はデジタルホワイトボードVibeです。既にオンライン用のワークショップに特化したツールやZoom会議用のカメラ内蔵付きディスプレイなども販売されておりますが、様々なアプリと連携できるVibeのようなデジタルホワイトボードはコンセプトが新しく、コロナ禍でリモートワークが浸透しつつあるなか、世界中の様々な国で売れそうだからと感じています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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