2020年10月に14社もの新たなユニコーン企業が生まれましたが、このペースは落ちず2020年11月も14社の新たなユニーコン企業が生まれました。ユニコーン企業とは、評価額$10M(約1,050億円)以上の非上場、設立10年以内の企業を指します。新型コロナウイルスで業績が低迷する企業が多い中、ユニコーン企業にまで成長したのはどんな企業か、北米の企業を中心にピックアップしてお届けします。
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Klaviyo(評価額$4.2B / 約4,410億円)
KlaviyoはEコマース向けのメールマーケティングツールで、Shopifyなどと連携をすることが可能です。連携したShopifyなどのデータを活用してパーソナライズされた商品をメールで案内したりその結果を分析することで、新たなユーザーへのリーチや既存ユーザーのエンゲージメントを高め、ECサイトでの売上アップをサポートします。SNSの登場によりマーケティング手法が変化する中、従来型のメールを活用したマーケティングは今でも活発に利用されています。
Better.com(評価額$4.0B / 約4,200億円)
Better.comは時間と手間がかかっていた住宅購入に必要なプロセスをオンラインで簡単に実行するプラットフォームを提供しています。数日かかっていた金利見積を数秒で実施し、ローン申請から承認にかかる時間を短縮、必要書類への署名もオンラインで実施可能で、Better.comを活用する手数料も無料です。Better.comの収益モデルは、住宅購入者と住宅ローンを提供する金融機関を繋ぐことで、金融機関側から手数料を得る仕組みです。住宅購入時のユーザー体験を向上させるプラットフォームとして、日本でも受け入れられそうです。
Vimeo(評価額$2.8B / 約2,940億円)
Vimeoが提供するのは動画配信プラットフォームです。動画配信プラットフォームではYouTubeが最もよく使われていますが、Vimeoの特徴はビジネス用途でも使えるような様々な機能を備えている点です。例えば、公開範囲を細かく制限できるプライバシー設定、URLを変更せずとも公開した動画の修正や差し替えが可能、視聴者のメールアドレスを獲得するためのフォームを動画内で表示できるインタラクション機能などがあります。Vimeoの収益モデルはサブスクリプションとなっており無料プランのほか、月額700円から活用することができます。既に日本語にも対応済みです。
Strava(評価額$1.5B / 約1,575億円)
Stravaが提供するフィットネスモバイルアプリは、ランニングやライドのデータを記録するだけでなく、Stravaアプリ内で繋がっているユーザー同士で競い合うことのできる機能を備えていることが特徴です。具体的には他のユーザーが走ったルートを見ることができ、そのルートを走ることで自動でタイムを計測し、順位を出すというものです。無料でも使えますが、有料プラン(年間契約で月額525円)では、フィットネススコアや疲労スコアなどを可視化する機能なども使えるようになります。
Forter(評価額$1.3B / 約1,365億円)
ForterはEコマース提供者向けに、不正決済を防止するソフトウェアを提供します。位置情報や検索履歴などのユーザー情報からEコマースで使われたクレジットカードが正しいかどうかを即座に判断し、不正だと判断した場合はリアルタイムで決済を止めることができます。
新型コロナウイルスの影響でEコマースでの買い物が増えていく中、クレジットカードの不正利用をどのように防止をしていくか、またその他の詐欺行為をどのように防止していくかは今後より重要になってくるでしょう。
NisshoUSA注目ポイント
2020年11月にユニコーンに成長した企業14社中、10社がEコマースやオンラインサービスに関連する企業でした。新型コロナウイルスの影響でオンラインで買い物をする人が増加する中では自然な流れかもしれません。Shopifyの登場で簡単に自社のECサイトを構築できるようになりましたが、今回ユニコーンの仲間入りをしたKlaviyoのように、Shopifyで構築したECサイトの成長を加速させることに繋がるサービスが今後より注目を集めそうです。
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