こんにちは。真次です。
アメリカではクレジットカードorデビットカードがどこでも利用できるため、現金をほぼ使いません。そのため、友人と割り勘をする際など現金を渡す必要がある場合に困ることがあります。
日本であればATMでおろしてくるもしくは銀行振り込みかとなりますが、こちらはATMの数も少なく、振り込みも送金手数料が$30弱、受け取り手数料も平均$15強と高いためとても使いづらいです。こちらでは小切手が一般的な手段としていまだに使われています。
しかし、小切手も紙で渡す必要があるため手間です。この不便さはアメリカのミレニアル世代からも強い不満を持たれており、スマートフォンを中心として個人間で手軽に送金できるPeer to Peer Paymentsという仕組みが生まれました。今日は、そんなPeer to Peer Paymentsの現状と有力プレーヤーをご紹介いたします。
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Peer to Peer Paymentsとは
PC、タブレット、スマートフォンから個人間でお金のやり取りをする仕組みです。銀行口座、デビットカード、クレジットカードのいずれかと連携し、アプリ上でお金の送金が可能になります。日本ではLine pay が仕組みを提供していますし、Kyashという会社がシリーズAで10億円を集めたと話題になっています。アメリカでは、PayPal、Facebook、Google、Snapchat、Squareなど多くのプレーヤーが参入してきており、プラットフォームが乱立しています。同じプラットフォーム間でしか送金ができないため、いくつかを並行利用する必要があります。
基本的な使い方は、アプリをダウンロードし、銀行口座、デビットカード、クレジットカードのいずれかのアカウントを登録します。同じサービスを活用している相手に対してアプリ上で紐づいたアカウントからお金を送金することができます。
1. Venmo
2009年設立、PayPal傘下。右肩上がりで成長しており、2016年Q3の三か月間で$49憶ドルが取引されています。モバイルでの操作に優れており、若年層に圧倒的シェアを持っています。1週間で最大$2,999まで送金可能です。ソーシャルフィード機能があり、誰が誰に送金したかが見えるようになっているのが特徴です。※上の画像のように金額は隠されています。設定でOffにすることもできます。
2. PayPal
傘下のVenmoで同様サービスを展開しつつ、PayPalの既存ユーザーに対して個人間送金のサービスを開始しています。Venmoがモバイルからの利用を前提とした若年層をターゲットにしているのに対し、PayPalはPCからの利用を前提とした30代以上がメインターゲットです。PayPalのActiveユーザーが世界で約2億人いることが大きな特徴です。
3. Square Cash
2013年サービス開始。基本的な機能はVenmoと同じ。送金手続きに1-3営業日かかります。最大$2,500まで送金可能です。
4. Google wallet
Googleアカウントを利用したお金のやり取り。Googleアカウント と連携できるのが大きな特徴です。
5. Facebook Messenger
FacebookのMessengerアプリの中でもお金のやり取りができるようになりました。Messengerの$マークを選んで金額を打ち込むだけで送金できます。受信側はメッセージ受信と同じUIでお金が振り込まれたことを確認できます。
6. Snapcash
Snapchat上でもお金のやり取りを行えます。裏でSquare cashが動いており、登録するとSquare cashでも使えるようになります。送金の上限は$250。Snapchatは若年層で多く使われていることから、Venmoユーザーを奪う可能性があると言われています。
7. 次に参入するのはApple ?
次に参入するのはAppleと予想されています。i messageでもお金の送金ができるようになるようです。
以前のブログでChat bot bankingをご紹介しましたが、Apple payでは、Siriと連携してお金のやり取りができるようになると思われます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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