新型コロナウイルスの影響で様々なイベント、ミーティング、飲み会などがオンラインで実施されるようになりました。オンライン化することで場所を問わず世界中どこからでも参加することができるようになったほか、リアルな世界では繋がりをもつような機会がなかったような人とも繋がることができるようになったのではないでしょうか。
以前のように自由に移動できないという状況を背景に「人と繋がること」へのニーズが高まっている中、新たなコミュニティを形成するプラットフォームやマッチングサービスが次々に登場しています。今回は日本でも受け入れられそうな米国のサービスを展開するスタートアップ5社をお届けしたいと思います。
ビジネスの人脈を広げるマッチングサービスLunch Club
ビジネス上の繋がり作りもどんどんオンラインに移行しています。このサービスでは、まずユーザーがプロフィールを作成し、参加した目的を「投資家と出会いたい」「新たなチームメンバーを探している」などの選択肢から選びます。Lunch Clubはその情報に基づいて独自のアルゴリズムでユーザー同士をマッチングさせ、1対1のミーティングをセットアップします。ニーズが合う参加者同士をマッチングさせる精度を強みとしており、オンラインでも新たな人脈を作るきっかけを与えてくれるプラットフォームとして期待できそうです。
本の著者が参加しているコミュニティBookclub
Bookclubのコミュニティに参加すると、本の感想や意見を著者に直接伝えることができます。例えば『半沢直樹』シリーズの原作者池井戸潤氏と原作本についてチャット形式やライブで語り合うことができるというイメージです。2020年5月に創業したばかりのスタートアップですが、実際に申し込みをしたところ順番待ちという状況でした。これまでリアルな世界では繋がることが難しかったような人ともオンラインで繋がりやすくなったいい例ではないでしょうか。
建築業者と労働者を繋ぐTOOLBOX
建築業者と現場経験のある労働者をマッチングするモバイルアプリを提供します。建設業者側は労働者が不足している際に一時的に雇うことができ、労働者側も時間が空いていれば仕事をすることができるため、需給のギャップを埋めることに貢献します。建築業界という限られたマッチングサービスとなりますが、既にニューヨーク市では導入が進んでおり、登録者は増え続けているようです。TOOLBOXのように業界に特化したマッチングサービスは今後も増えていく可能性があります。
オンラインで就職活動を支援するUpKey
新型コロナウイルスの影響でインターンシップ先が見つからない学生が多い中、UpKeyは就職に必要なスキルを身につける環境を高校生・大学生にオンラインで無料提供します。例えば2020年10月5日から始まる秋のインターンシッププログラムは6週間のプログラムで、1週間あたり8〜12時間程度のライブ授業や課題が出されるようです。今後インターンシップや就職などのあり方も変化していくことが想定される中、オンラインで提供される新たな教育サービスは大きなビジネスチャンスになる可能性を秘めていそうです。
著名人からパーソナライズメッセージがもらえるCameo
Cameoの提供するサービスは有名な俳優やスポーツ選手がパーソナライズ化されたビデオメッセージを作成してくれるというものです。実際に本人が依頼人の名前を読んでくれるため、子供の誕生日や友人の結婚式などに活用することができます。そのほか自分に向けたビデオメッセージの作成もできることから、モチベーションを上げてくれるようなメッセージを作成してもらうことなども可能です。依頼者によって価格は異なり、5ドル〜1000ドルまで様々でした。自分が憧れている著名人から自分の名前入りのビデオメッセージをもらえるという新たな体験ができるかもしれません。
NisshoUSA注目ポイント
在宅勤務が本格的に開始されて約6ヶ月経ち、最初はリアルに人に会えないという状況下で新たに人脈を作るということがとても難しくなったと感じていました。しかし最近では、様々なマッチングプラットフォームを活用することで、むしろ前よりも気軽に出会いやすくなったと感じています。実際に私自身Lunch Clubを活用しており、週に2回のペースで1対1のミーティングを行ってベイエリアでの人脈を広げています。長引くコロナ禍ですが、米国ではこの状況をチャンスに新たなサービスが続々と登場しています。日本でもそのアイデアは新たなサービスのヒントになるかもしれません。
もし興味のあるスタートアップがありましたら更に深く調査し、レポートを提供いたします。ぜひお気軽お問い合わせください。