多くの企業が新規事業創出のためにスタートアップや新たなテクノロジーを探索する中、忘れてはいけないのがそれらのサービスを支えるIT基盤の重要性です。先週開催されたGartnerの年次カンファレンス「Gartner IT Symposium/Xpo 2021」で発表された「2022年戦略的テクノロジートレンド」でも「信頼できる基盤の構築」が3大テーマの1つに入っていたように、適切に設計された信頼できる基盤は全てのサービスに不可欠です。
そこで今回はネットワーク基盤の重要なコンポーネントの1つである光トランシーバモジュール(以下光トランシーバ)を提供するProLabsについて紹介したいと思います。
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なぜ今、光トランシーバが注目されているのか?
光トランシーバは電気信号と光信号を相互に変換するためのデバイスで、ネットワークやサーバなどの機器間を接続するのに欠かせないネットワーク基盤のコンポーネントの1つです。
コロナ禍ではインターネット、特にNetflixなどのストリーミングサービスやYouTubeなどの利用者の増加や、5Gネットワークの拡大など様々な要因でデータトラフィックが大きく増えました。それに伴ってデータセンター市場が拡大し、光トランシーバ市場の成長も加速しています。
現在主に使われているのは10Gや100Gの光トランシーバですが、今後は400G対応の光トランシーバなどが必要になると予想されています。ただ400Gの光トランシーバの価格はモデルによって25万から250万円ほどで、ネットワーク構成によっては数十本から数百本の光トランシーバを購入しなければなりません。
こうした背景から、これまでネットワーク機器メーカーが提供する純正品光トランシーバを利用する企業が、より安価なものを求めてネットワーク機器との接続を保証する光トランシーバに注目するようになりました。
既に日本でもFinisarやFS.COMなどの安価な光トランシーバが採用され始めていますが、今回取り上げるのはは、まだ本格的に日本に進出しておらず、高い品質を求める日本市場でも受け入れられそうなProLabsという企業です。
ProLabsとは
ProLabsは世界最大級の光トランシーバのサプライヤーであるHolo Technology Groupの一員で、英国に本社を置き米国ではカリフォルニア州タスティンに拠点を構えています。Halo Technologyは2017年にPE(Private Equity)のInfectionによって設立され、その強力な資金源を利用して2021年6月に同業のARIA Technologies、Solid Optics、Skylane Opticsの3社を買収し規模を拡大しています。
ProLabsはCisco SystemsやJuniper Networksなど様々なネットワークベンダーと互換性を持った光トランシーバを中心にDACケーブルやメディアコンバーターなどを提供しています。その特徴は高い品質とサポート体制です。
安価な光トランシーバを売りにしているサプライヤーは品質が悪く、その多くは初期不良や故障が発生してもその原因を追求せずに新しいものを提供するのみです。安かろう悪かろうで割り切れる場合はそれも選択肢の1つですが、信頼できる基盤を構築するためには高品質の製品が欠かせません。
ProLabsが提供する光トランシーバがリーズナブルな価格で高い品質を保てる理由は、安価に製造できる中国に工場を持ち、最終的な品質のチェックを米国のタスティンで行っているためです。出荷前の検査を行うタスティンにはラボ施設がありそこでは様々なベンダーのネットワーク機器を保有しています。
例えばJuniper Networks用の光トランシーバの場合、出荷前に実際のJuniper製ネットワーク機器との接続テストなどを実施します。また故障が発生した場合は、ラボにあるネットワーク機器を活用して模擬環境を構築し、再現試験などを通して原因究明を行います。ネットワーク機器ベンダーであればこのような品質管理は当然かもしれませんが、光トランシーバのサプライヤーとしてはここまで品質に拘る企業は珍しく、高い品質を求める日本でも受け入れられるでしょう。
ProLabs製光トランシーバの品質は実際にどうなのか?
ではProLabs社製の光トランシーバは本当に品質が良いのでしょうか?日商エレクトロニクスでは、ProLabs社製の光トランシーバ「JNP-QSFP-100G-LR4-C」を自社ラボで検証しました。
行った試験項目は光ケーブル接続時にリンクアップすることなどの基本動作の確認、パワーパラメーターによる光出力の確認、Juniper社の純正品との相互接続性能の確認、トラフィック試験などですが、すべて問題なく終了しました。比較のため他サプライヤーの光トランシーバも検証しましたが、検査基準を問題なくクリアしたのはProLabsのみという結果でした。
NisshoUSA注目ポイント
ProLabsのようなサプライヤーを選ぶうえで重要なのは、製品の品質やサポート体制のほか、それを販売する販売パートナーとの関係性です。日本企業は品質に関して細かく質問する傾向にあり、そうした疑問を日本の社会文化的背景なども含めてうまく伝えられるかどうかが両者の成功の鍵になるからです。
日商エレクトロニクスではProLabsのWilliam氏と連携して日本市場の拡大をお手伝いします。William氏は長年ネットワーク業界で活動し、品質やサポート関連などの質問や検証機器の手配などに迅速に対応してくれるほか、その人柄からも丁寧な対応が期待できそうです。ProLabsの光トランシーバに興味を持った方はお気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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